なぜこのトヨタ「2000GT」が”世界最軽量ではないか?”という種明かしをすると、この車両は高校生が製作したフルスケールモデルであり、車体は発砲スチロールで出来ているからである。そのため、数人で持ち上げて移動する事も出来るほど軽量に仕上げられているのとのことだ。 写真をご覧頂いても分かるとおり、その出来栄えは秀逸だ。この車両を製作したのは愛知県立岡崎工業高校の機械デザイン科の生徒である。トヨタ「2000GT」のレプリカを見ながら生徒が実習として作成したもので、寸法等は実際のサイズとと寸分たがわぬリアルに仕上げられている。
車体自身は発砲スチロールで出来ているといっても、ボディ表面はパテで成型され、塗装されているので、鉄板と区別がつかないほど滑らかである。よくよく見ると窓が羽目殺しであったり、トランクリッドの隙間が黒いペイントだったりして、本物ではないことは分かるが、かなりリアルな仕上がりとなっている。 シャーシは木製の骨組みで出来ており、そこにタイヤが組みつけてあるのみなので移動は出来るが、自走は出来ないとのこと。ライトレンズやミラー、ブレーキレンズ等はレプリカのものを使っているので、その点からも本物の質感が高まっている。高校生でこのレベルに仕上げられてしまう技術力には脱帽だ。
こちらは、モデルのため動くことができないため、車としての走行の機能はないが、動く名車を所有することは出来ないけれど、名車を家に飾っておきたいという人には案外ぴったりの一品かもしれない