ミハエル・シューマッハ(メルセデスAMG)の2度目の引退は、まだ先になるかもしれない。
2006年にフェラーリがシューマッハ(当時フェラーリ)の後任ドライバーとしてキミ・ライコネン(現ロータス)と契約した結果、シューマッハはいったん現役を退くことになった。2010年にメルセデスAMGからF1復帰を果たしたシューマッハであるが、チームは28日(金)、ルイス・ハミルトン(マクラーレン)の加入を発表した。シューマッハは今、再びシート喪失の危機にさらされている。
シューマッハの去就をめぐっては、つい先日、シューマッハのマネジャーであるザビーネ・ケームが、ザウバーのチーム代表のペーター・ザウバーとCEOのモニシャ・カルテンボーンらと話している姿を目撃されていることから、マクラーレンへの移籍が決まったセルジオ・ペレス(ザウバー)のシートを埋める形でザウバーへ行くのではないかともささやかれている。
元F1ドライバーのニキ・ラウダは、「シューマッハへアドバイスはしたくないよ。彼のことだから、今後については自分でじっくり落ち着いて考えているはずさ。答えを待とうじゃないか」と語った。
ラウダは来季からメルセデスAMGの非常勤会長へ就任することが決まっており、シューマッハにまだ現役を続けて欲しいと思っている。
「詳しいことはわからないけど」と前置きしたうえで、『SID通信』に次のように話した。
「シューマッハはまだやれる。F1復帰後に、思い描いていた活躍ができていないのは確かだ。でもこの3年間、最速かつ信頼性の高いクルマに乗っていないんだ」
ドイツのテレビ局『Sky(スカイ)』で解説を務めるマルク・スレールは、「シューマッハが自ら進んでメルセデスAMGのシートを手放したわけではないのは明らかだ」と指摘する。なぜなら、シューマッハが10月にならないと去就は発表しないという姿勢を数週間前から崩さないからである。
スレールは次のように予想する。
「来季のシートをめぐって、複数のチームがシューマッハに興味を持つだろう。問題は、金額だね」